ベストオブ2025
また2年ぶりに転職をして、生成 AI のインフラをつくる会社で働きはじめた。といっても、まだ私は AI らしいことはしていなくて、サーバレスとかコンテナとかの延長戦という感じの仕事をしている。
なので、AI の話はポジショントークになってしまうのだけど。
生成 AI, 「人工知能」という名前は大げさだし、悪いこと、向いていないことにも多々つかわれるとは思う。私も一時期、相談相手みたいにしてしまっていて、Who does your assistant serve? を読んで反省し、本物の (人間の) セラピストをちゃんと予約した、ということがあった。
ただ、ことソフトウェア開発に関していうと、ちょっとしたスクリプトや単体テストを書かせたり、新しいコードベースで「これってどこで定義されているの」みたいなことを調べる、かしこい grep 代わりにしたり、すでに便利になっているところはあって、色々な道具とおなじ「適材適所でつかいましょう」というところに落ち着くのではないかと、楽観的に思っている。
ブラックボックス、というところに関していうと、原理的に難しい interpretability (解釈可能性) のところと、商業上の理由であいまいにされている、学習データの出自とか、クロールされているかどうかわからない、みたいなところは、わけて考えたほうが良いと思う。例えば、Allen Institute for AI の Olmo 3 は、学習につかわれたデータも公開されている。
ランニングを継続している
去年同様に、春から秋にかけて走るのをがんばった。メキシコに家族旅行にいったときも、日本に帰省したときも、転職直後にサンフランシスコに出張にいったときも、時間をみつけて走っていた。冬は雨が多くなるので休みがちになるのも、去年とおなじ。
3D プリンタを買った
子どもがほしいというのと、私の世代にとっての「家にパソコン/インターネットがきた」が、いまの世代の子どもたちにとっての「家に 3D プリンタがきた」になるのかなあ、という気持ちで、ついに Bambu Lab の A1 を買った。
まだ浅瀬で、MakerWorld にあるモデルを印刷しているくらいだけど、それでも面白い。だんだんモデリングにも手を出していきたい。
音楽: XG
相変わらず XG を聞いている。今年はワールドツアーがありカリフォルニアまでは来るけれど、さすがに飛行機にのってアイドルを見に行くのはいかがなものかなあと思っていたら、追加公演でシアトルに来るというので見にいった。かっこよかった。
本: Beyond Cracking the Coding Interview
転職活動の一環で読んだ、といっても通読はできていない。LeetCode 式のインタビューの攻略方法を中心に、インタビューのスケジュールのくみかた、リクルーターに日程をはやめる/おそめるための連絡方法まで、手広くのっていて実用的で良かった。
10年くらいまえ、私が Amazon に入ったころには「富士山を動かすには?」「東京のマンホールの数は?」みたいな問題をインタビューで使うのはやめましょう、と言われていて、裏をかえすと、インタビューではそういう問題がでるかもという雰囲気があった。同様に、この本であつかわれている類のインタビューも、AI 時代になってすっと廃れてしまうかなあと、半分くらいは思っている。
そこもふくめて、2025年らしい読書だったかなと思う。
この記事は 2025 Advent Calendar 2025の、15日目でした。 昨日はねじまきさん、明日はquo さん、未来にリンクがはれるのは日本時間だともう16日だからです。