Jevons Paradox
19世紀の経済学者、William Stanley Jevons に由来する (ので Jevon's Paradox ではない)
- 石炭みたいな資源の、単位あたりの効率が上がると
- 蒸気機関で同じだけの仕事をするのに、必要な資源の量は減るけれど
- いままで使わなかったところにも、蒸気機関が使われるようになり、直感に反して、資源の総消費量は増える
というのでパラドックスらしい。AI 文脈でよく出てきがちで、わたしも最近 Linear Digressions の Agent Economics (The Agents Season, Episode 10) で聴いた。
これ、なんか昔に伊藤直也さんがそんな話をしていたなと思って探してみたら、みつかった。
MySQL は商用 RDBMS にとっての破壊的イノベーション (2015)
そこまでうまくいくかどうかは別として、MySQL や PostgreSQL がどうして破壊的なのかという問いに関しては、まず第一にフリーだからという点が挙がります。しかし実はここは重要なポイントではなく、コストが劇的に下がったことで RDBMS をファイルシステムに代わる単なるストレージとして利用するようなシステム形態が可能になった という点が一番大きいのだと思います。
単なるアプリケーションの設定情報を保存しておくとか、アプリケーションのキャッシュを保存しておくとかといった用途のために高額のライセンス料を支払ってオラクルを使うというのはばかげた話ですが、MySQL であればそれも可能。また、単に無料というだけでなく、MySQL は RDBMS をストレージとして利用するという観点で設計されていることもあり、その点においては非常に柔軟かつ強力です。
厳密にはちょっと違うけど「価格が下がることで、いままで使われなかったところにも RDBMS が」というところが似ていると思う。あるいは「せっかく Oracle サーバーを減らしたのに、結果として MySQL サーバーが増えてるじゃないか!」という経験をしたひとも、どこかにいるのかもしれない。